maiking -線画編-

1.紙にラフを描く
2.取り込んだラフのラフをもとにラフを描く工程その1(ラフくどい)
3.取り込んだラフのラフをもとに(以下略)工程その2
4.取り込んだ(以下略)工程その3
5.鳥(以下略)工程その4
6.ラフを出力して清書する
とりあえず自由に気の向くまま、紙にラフを描きます

このときのサイズは4cm×5cmぐらいです。紙の隅っこの落書きみたいな感じですが、その方が全体が見易いし、イメージがつかみ易いのです。この段階は一般にエスキースとか言われますが、これはそんな大層なものではありません。いうなれば、ラフのラフみたいなものです。

年賀絵なので、雅さんと丑さんが床に寝っ転がってる感じでいこうと思います。床を金で装飾してみようかとか、水でも張ってみて、水面に複雑な建物でも映らせてみるかとか、イメージが浮かんでいます。この最初の妄想が最後まで絵のイメージに繋がることもあれば、最終的に別物になることもしばしばです。

ザッと描いたらさっさとパソコンに取り込みます。

取り込んだら解像度をいじってサイズをある程度大きくします。

しかる後に、線の上からガンガンつぶしていく感じで、人体の傾き・構造等修正していきます。絵の構図を常に念頭に入れつつ、ポーズなどを決めていきます。ここで気をつけたいのは、服の下に人体が確かに存在するのだという意識です。当たり前といえば当たり前なんですが、人体にパースがつけばつく程、その表現は難しくなっていきます。もし複雑な服装だったとしたら尚更です。

そこで、まず素体を描いてから、服を着せていくという手順をとります。こうした方が合理的ですし、失敗も少ないのではないかと。従ってこの行程はエロくないわけです。決して、エロいの描きたいとかそんなんではないんですよ。そうなの。

ある程度ポーズが決まったら、服着せ作業に入ります。始めは細部にはこだわらずにザックリ大まかに。折角描いた女体がつぶれていくのは非常に名残惜s…ゲフンゲフン!

カンバスサイズは状況に応じて変わっていきます。ちょっと左にのばしてみました。

このあたりから細部をちょっと意識しつつ、線をきれいにしていきます。このラフを描く工程のあと紙に清書するので、ラフといえどもあまり適当にはしません。この段階で、ある程度線画の完成した状態まで持ってくつもりで進めます。
はい、だいたいパソコンでのラフ作業はこの辺にしときます。ここまで描いておけば、清書もかなり楽になります。これを出力してクロッキー帳に清書です。なぜクロッキー帳かというと、気軽だからです。クロッキー帳は、一枚の紙より感覚的自由度の高いツールだと思います。もりもりサラッと、気兼ね無しに描けます。
清書とはいえ、ラフの線をあまり信用しすぎないように、作業を進めます。

以前はシャーペンで軽く影の調子などを入れたりしていたのですが、今はデジタルのブラシで描写してます。よって、線のみです。ディテールも、もっと描き込むことも出来たのですが、やっぱりデジタルでごりごり描いちゃうので、基本的な部分が描けていればそれで良しとします。

それならばデジタルで全部やってしまえばいいじゃないかと思われるかもしれません。しかし、そうはいかないのです。『アナログで描く』という行為は、私にとってきっと重要なものです。(左下に続く)

確かにデジタル線の方がきれいではあります。しかしそこには、アナログ独特の、偶発的な線のかすれなどがもたらす持ち味、つまりカオスが無いのです。別にカオスが無いとダメだとか言う訳ではないです。それは人によりますし。しかし私のような絵柄には恐らく必要なものです。にもかかわらず、私の絵にはカオスが足りません。色ムラ作りやブラシの描写が未熟なのです。演算処理のデジタルではそうなりがちなのも解るのですが、デジタルでも効果的に表現出来る筈なのです。実際それを実現されてる方々は沢山いらっしゃいます。要するに私の実力不足な訳ですな。精進せな!そんなわけで、アナログ清書作業で得られるこのなけなしのカオスを捨てて秩序に走ることは今の私には出来そうにありません。

まあ、塗りでカオスを出せたとしても、なんだかんだでアナログ線が好きなので、このスタイルは用意には崩れないんじゃないかなあと。これからどうなるかはわかりませんが。

それに、アナログとデジタルでは同じ『描く』という行為でも感覚が違います。アナログとデジタルを行き来することによって、感覚にバリエーションを持たせ、飽きっぽくて集中力の無い私の気力を何とか保たそうと工夫している訳です。そういうことなんです。そういうことにしときます。

話がちょっと脱線しましたが、とにかく線画編はここまでです。あとはこの線画を取り込み、ゴミやら糸くずなんかを消したり、線を少しクリンナップして、抽出。下準備が出来たら塗りに入ります。

以降は彩色編にて!

Continue?

Yes!

やっぱりめんどい